いつも同じ空の下で





――――・・・ジュリ





遠くの方で、ヨシキの声がする

意識がぼんやりと戻るけど、どこか夢の中にいる様にフワフワしている



頭が割れそうに痛い

体が思う様に動かない




怖い

助けて

どこに、いるの? ヨシキ




白む世界の中で、手が伸びてくる

ゆっくりと、私に迫ってくる




嫌だ・・・怖い

こっちに来ないで





「い…や…」




絞り出した声は、誰にも届かない

ゆっくりと私の目の前に手が迫ってくる





「来ない…で」




助けて

怖い




――ヨシキ!!

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