いつも同じ空の下で


ぼやけた世界の中で、グレーの瞳が私を見つめていた

その姿を見た途端、一気に安堵が胸の中に広がって、それと同時に世界が白み始める



途切れそうな意識の中、倉庫の入り口に目をやると、ハヤトとユウキが立っていた

まるで、ユウキを守る様にギュッと抱きしめているハヤト

そして、大きな目からボロボロと涙を流して、やっと立っている様に見えるユウキ




「ジュリ、なんともない!?」




私をギュッと抱きしめたまま、ヨシキが切羽詰った様に話している

きっと、飛び出した私の後を追ってきてくれたんだ



閉じ込められたヨシキの腕の中で、コクンと小さく頷いた




「よかった・・・・よかった・・・」





そう言って、私をギュと抱きしめるヨシキ



ヨシキの匂いがする

もう――大丈夫…





そう思った瞬間

私はプツンと意識を失った







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