いつも同じ空の下で


「女の子?・・・・あぁ、たぶん友達の彼女だよ。友達がトイレに行ってて、その間に彼女の荷物を預かってたんだ」



キョトンとした顔で私の質問に答えるヨシキ

まさかの種明かしに拍子抜けしてしまった私は、唖然とその表情を見つめる



そっか・・・・私の勘違いだったんだ

そっか…そっか!!



不安だった事が解決した途端、胸がポカポカと温かくなった


ヨシキは変わらずずっと、私の事を想ってくれていたんだ

そう思うと、疑って1人で裏切られたと妄想していた自分が恥ずかしくなった




「それがどうしたの? それより文化祭来てたんだ」




私の質問の真意が掴めず、首を傾げているヨシキ

その姿に急いで笑顔を作った



「うん、実は行ってたんだ。でも、もういいの!」



なんだか無性に嬉しくって、子供みたいにヨシキに飛びついた



ケラケラ笑いながら、私の髪を優しく撫でてくれるヨシキ



もう二度とこの手は離さない

そう心に誓った





例え

この先どんな不幸が待っていても
< 290 / 351 >

この作品をシェア

pagetop