いつも同じ空の下で

「アハハッ! 他に誰がいるんだよ」

「うっ...」



私の失言に、また肩を揺らしてヨシキが笑い出した




あぁ~もう私ってなんでテンパると暴走しちゃうんだろ




そんな自己嫌悪に陥りながらも、急いでカバンの中に入っていた携帯を引っ張り出した






その後無事連絡先を交換した私達は、家まで送るよと言い張るヨシキを


「明日も試合でしょ」


と説得して公園で別れた





最後に一度振り返って手を振るヨシキに、慌てて私も手を振りかえす

その姿に、胸の奥が締め付けられる




今日初めて、こんなに話したのに

ずっと昔から知っている人みたいに、落ち着いた



不思議な感じ



それでも、ぎゅっと手に握った携帯を見つめて

私は何度も何度も、ヨシキのあの笑顔を思い出す




見上げた空は

どこまでも広がる青空だった




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