不滅の妖怪を御存じ?





「地球にだって毎年何個か隕石は落ちてきてる。なのに、恐竜を絶滅させるほどの隕石はまだ落ちてこない。」

「そりゃあ、そんな威力のある隕石が落ちてくる確立はかなり低いだろうしね。」

「でも一度落ちてから6550万年経ったんだぞ。一回くらい落ちてきたっていいだろ。」

「そうかな。」

「そうだよ。だから俺は知りたいんだ。食物連鎖の最高峰にいた恐竜たちを絶滅させたのは本当に隕石だったのか。そして、俺たち人間が生きているうちに同じくらい威力がある隕石が落ちてくることがあるのか。」


パキリ、と足で何かを踏みつけた音がした。
藍は一瞬で現実に戻り足元に目を落とした。


「……木札?」


小枝を踏んだのかと思ったが、踏んだのは細長く薄い板のようなものだった。
墨で何か文字が書いてあるようだが、何と書いてあるのかは読めない。
漢字だということは分かるのだが。

何だろう、これ。
藍は不思議に思いながらも足を進める。




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