anjel








私がそう言った後、先輩との間に沈黙が流れる。


……言わなきゃよかったかな。


そんな後悔がおそってくる。


亮二先輩のはぁ、というため息が聞こえてきて、


さらに後悔。


「幸望ちゃん……」


「はい………」


何、言われるんだろ。


怖い。


………ぎゅっと、目を瞑ったとき。


「よしよし」


そんな声と共に、力強い腕が私を包み込んだ。


「………え?」


「そんな抱え込まなくてもいーんだよ。

 だーいじょーぶ!

 幸望ちゃんが頑張ってるのを知ってる人は

 絶対いるから!!」


さっき強く抱きしめられたときは苦しかったのに、


今は全然苦しくない。


むしろ、気持ちが落ち着ける。








 
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