anjel
そう思ってるのに。
全然止まらない涙。
どんどんあふれ出す涙。
誰か、この涙をとめるすべを、教えて……?
自分の右手で涙をすくう。
それが口にはいってきて、すごくしょっぱい。
「そっか……」
私の肩に手を置いているみっくん先輩が、そう呟く。
やっぱり、あきれちゃったよね?
いくら優しい先輩でも。
絶対、あきれたよね………?
「幸望りん」
亮二先輩に呼ばれ、そっちに顔を向ける。
「いつまで、瑞希を手本にしてるの?」
「……ぇ…?」
いつ、まで?
「確かに瑞希はいつも笑顔で頑張ってたよ?
……後輩たちがいる前ではね」
奏多先輩の言葉に、思わず息をのむ。
私たちの前では……?
「俺たちバンドのメンバーの前では、
ものすごく苦しそうな顔をしていたぞ。」
「"疲れた"って、何度聞いただろうね」
翔先輩と亮二先輩が苦笑いをする。