anjel








そうしてあっという間に家に着いてしまった。


「送っていただいてありがとうございました」


そう言って頭を下げる。


「いいよ、じゃあね」と言われてしまったら、


私は今から翔輝に怒られなければならない。


胃がぎゅっと締め付けられるような感覚に襲われる。


やだ……帰りたくない………


「幸望ちゃん……」


みっくんの心配そうな声が聞こえて、顔を上げたその時。


「おい、幸望」


「っ!?」


とても低く、怒っている翔輝の声。


私のうしろから、聞こえてくる。


「今までどこいってたんだよ。バンドの練習じゃねーの?こんな遅くまでなにしてたんだよ!!!!」


聞いたことないくらい大きな怒鳴り声。


思わず耳を塞ぐ。


「おい幸望!聞いてんのか!?」


やだ…怖い………!


泣きそうになった、その時。










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