君しかいらない~クールな上司の独占欲(下)
最後の別れがこれかと思うと、あまりの秀二らしさに笑ってしまう。
はい、と充電器に差しっぱなしだった携帯を渡す。
「寝てたとこ、ごめん。午後から用事があって」
「ないと生活できないでしょ。私も忘れてて、ごめん」
謝りあって、笑う。
そこまで見送ろうと、秀二に続いてエントランスを出ようとすると、持って出てきていた私の携帯が震えた。
自動ドアからの外気に震えながら開くと、なんと新庄さんからの着信。
一気に胸が高鳴る。
秀二を見送ってから折り返そうかと、逡巡しながら屋外へ出た時、聞き慣れたアイドリング音が耳に入ってきた。
まさか。
マンションの1階にある、コンビニの駐車場に、黒い車がとまっているのが見える。
私が足をとめたのに気づいたのか、秀二が振り返った。
手の中の携帯が、震え続けている。
車のドアにもたれていた人影が、ふと顔を上げた。
新庄さん。
はい、と充電器に差しっぱなしだった携帯を渡す。
「寝てたとこ、ごめん。午後から用事があって」
「ないと生活できないでしょ。私も忘れてて、ごめん」
謝りあって、笑う。
そこまで見送ろうと、秀二に続いてエントランスを出ようとすると、持って出てきていた私の携帯が震えた。
自動ドアからの外気に震えながら開くと、なんと新庄さんからの着信。
一気に胸が高鳴る。
秀二を見送ってから折り返そうかと、逡巡しながら屋外へ出た時、聞き慣れたアイドリング音が耳に入ってきた。
まさか。
マンションの1階にある、コンビニの駐車場に、黒い車がとまっているのが見える。
私が足をとめたのに気づいたのか、秀二が振り返った。
手の中の携帯が、震え続けている。
車のドアにもたれていた人影が、ふと顔を上げた。
新庄さん。