銀色の蝶の香り
人望
─何故着物?
私は別室に連れてこられ使用人さん達に着替えさせられる。
不思議に思ったまま着替えを終えると
後ろで一つに束ねてた髪の毛を解かれた。
「こうした方が可愛らしゅう御座います。」
と、ニコリ。
「は、はぁ…そうですか」
用意された鏡を前に化粧を施される。
といってもアイラインと口紅だけ。
…着物に眼鏡は合わないな。
「出来ました~やはり美人さんに着物はお似合いですねぇ~」
「…へぇ。」
自分の変わった姿に驚く。
これならイケるか…?
「素材が良い人はほんとに綺麗になりますねぇ~」
「そう…ですかね…」
まぁ褒められて悪い気はしないけど照れくさい。
「褒めるの上手ですね」
「フフッ…ホントのことですよ~」
終始この使用人さんはニコニコしてる。
「さぁ!雅様のもとまで行きましょう!
これで認めてくれるはずですよ!」
「は、はいっ!」