銀色の蝶の香り
その名は…?
真っ黒な重々しい髪の毛を一つに束ね、
眼鏡をかけ直し、
制服をキチッと整える。
ドキドキ…
き、緊張するな…
─よし、じゃあ入れ。
担任の池本先生の合図で教室に入る
ガラッ───
「転校生だ。ほれ。自己紹介。」
キンッ─
クラス中の睨むような痛い視線が突き刺さる。
金、茶、赤、緑、青…
色とりどりの髪の色と耳にピアスと着崩した制服を着た男たち。
うーん…こうゆう集団だとちょっと怖いな…
「や、保田香織(ヤスダカオリ)です。よろしくお願いします。」
とりあえずぺこりと頭を下げる。
しーん‥‥
あ、アレッ!?何で無言!?
え、笑顔ちゃんと出来てる!?
睨んだりして─
「ウォォォォオオオオオオ!!!!!」
!?!?!?!!?
その雄叫びに近い低い大勢の声に圧倒された。
そして大勢の男子が歓喜の声を叫んだ。
「「「うちのクラスにも女子が来たぁぁぁあああ!!!」」」
私は呆気にとられた