透明な君
一軒の家の前でとまり
インターホンをならした。
カチャリとドアが開く。
「いらっしゃい。ハルキくん。どうぞ、あがって」
「こんばんは。お邪魔します」
「おや、今回は遅かったね」
「すみません。さっきまで学校にいたもので…」
「ははっ。大変だね。君も」
ぺこりと頭を下げて
ある部屋に行く。
「さ、どうぞ。お待ちかねよ。きっと…」
「ありがとうございます」
座布団に正座して、線香に火をつけ、
チーン…という音を鳴らして
手をあわせた。
目をあけると
笑顔のサツキの遺影…。
僕は毎月のサツキの命日に線香をあげにきている。