透明な君
サツキ どうして死んだ?
肉体も燃やされ骨だけになったおまえは
もうどこにも存在してないのか?
自室のカーテンも開けず
暗い部屋にただ人形のように壁に背を預け
僕はサツキのことだけを考えてる…
コンコン…
「入るわよ…?」
誰?
「ハルキ…少しでもいいからご飯食べなさい」
いらないよ…
「でもお葬式以来何もたべてないじゃない」
いらないってば。
「そう…じゃあ
寝なさい。寝てないでしょ?寝れば少し楽になるかも…」
寝ればサツキが夢にでもでてきてくれるのかな…?
そして今までと同じ日々が過ごせるのかな…
「ハルキ 死んだ人間のためにできることは…」
シンダニンゲン サツキハシンダ…
「放っといてよっ!!サツキが死んだんだよっ!?そう簡単に今までなんて取り戻せないんだよっ!!」
やり場のない怒りが…悲しさが…後悔が…
「寝ればサツキの夢を見るよっ 幸せすぎて…っ
目を覚ました時どんな思いかわかるのかよっ!?寝るのなら目覚めなんてもういらないっ!サツキがもう目覚めないようにっ…」