やっぱり愛おしい
戸惑う私に課長は
「お前は本当にわからなかったのか?
俺は視線や目を見てればわかるぞ?
井上のお前を見ている目は同期仲間としての目じゃなくて、好きな女性を見つめるオトコの目だぞ?
井上はお前に告白できずに、柴田を利用してお前をランチや社食に誘って告白の機会を狙っていることも知らなかったのか?
本当に気づいてもいなかったのか?」
私は目を見開いたまま首を横に振った。知らなかった、気づかなかった。
もしそのことが事実だったとしても、私は井上さんを同期仲間としか思っていなかった。
だって私はずっと前から……。

「おい、何を考えてる?」
藤堂課長の鋭い瞳が私を捉える。
慌てて首を横に振る私に
「そうやってお前は、いつまで俺のココロを焦らす気だ?
いつまで俺を煽るつもりだ?
お前は、本当は俺のことを好きなんだろ?」
そう言って顔をさらに近づけた途端、私は言葉が出なかった。





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