やっぱり愛おしい
藤堂課長を好きなことを、私は今まで誰にも言ったことはない。
私の同期で友人の麻ちゃんにすら……。
それに私は、課長への気持ちをずっと押し込めてきたつもりだったのにどうして?

そんな私を見透かしたかのように、課長は言葉を続けた。
「俺がお前の気持ちに気づかないとでも思ったか?
……俺はとうに気づいてたし、お前は俺を好きなのにもかかわらず、柴田や井上達と平気でランチに行くやら、川田にもかわいい視線を向けやがって……俺がどれだけイライラしたと思ってる?」

「えっ!?……課長?」
何を言ってるのか理解できない。
まさか、藤堂課長が私の事を好き?
戸惑う私に
「……この小悪魔が。」
課長の美しく細い親指が私の唇をそっとなぞった。
「あっ。」
突然の行為に、私の背中はゾクリとして緊張感が走る。
「か……ちょう?」
顔が段々赤らんでしまいそう。

でも、これは冗談だ……きっと。
課長が私を思うわけがない。






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