初恋選択
「…はぁっー。疲れたァ、音楽室教室から遠いんだよなぁ」

今日はいるのかな。
でもピアノの音はしないなぁ。いないのかな。
ドアに耳を当ててみた。
「…やっぱいないか。ちょっと待てば来るかな」

そして私はドアの近くに座った。


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「…ハッ!!!!」

わ、私いつの間にか寝ちゃってた…
携帯を見る。もう5時30分過ぎだ。
やっぱ今日は来ないのか…
帰ろう。そう思って立ち上がろうとしたら…
あ。黒色のあったかいひざ掛けが私にかけてある。

誰だろ…先生?
…もしかしてピアノの人?

そうだとしたら、優しい人だな…
しっかり明日返さなきゃ。


ひざ掛けをカバンの中にいれ、私は玄関に行った。


「はぁー…それにしても座りながら寝ちゃったから腰が痛い…
 帰ったらベット直行だな、これ…」

そしてドアを開けて外に出た。







「…まさかあの人、こんな時間まで…」
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