Milky Way~壁の乗り越えかた~
「そういえば、奏先生も結婚してるんですよね?」

荒れている藤代先生を傍観していると、先輩の女性教師に質問された。

「はい。式は挙げずに身内だけのパーティーで済ませましたけど」

「大学を卒業したばかりなのに結婚なんて、まさか子供とか……」

「違いますよ。主人とは付き合いが長かったから、早く一緒になりたかったんです」

「主人」だなんて、自分で言って恥ずかしくなってくる。

「どんな人かと言われても……まあ、贔屓目かもしれませんが、かっこいい男ですよ。ただ、頭が良くて、こっちが主導権握ってるつもりでも、いつの間にか逆になっちゃうのが悔しいですが」
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