【完】キセキ~君に恋した時間~





まあ育ち盛りだし、野菜より肉、なのは
仕方ないと思う。……まあ、栄生君は均
等にお肉と野菜を寄せているけど。



なんていうか、栄生君は大人だ。うん。



「皆さん、お肉はまだまだあるからね!
そんな喧嘩しないよーにっ!」



そう言う武野さんの横には確かに肉のパ
ックが積まれている。



やがて二時間ほど経つと、大分和やかな
空気になっていって、各々、雑談したり
、楽しそうにしていた。



俺も合間を見つけると、美海の隣へと腰
を下ろす。



「美海」



そう呼ぶと、ウーロン茶に口をつけてい
た美海が、横目で俺を確認してきた。



「なによ」


「や、ちゃんと食ってるのかな、と」


「食べてる」



そう言う美海の前には、半分以上残った
ご飯が置かれている。



俺の視線がご飯に向けられているのに気
付いてか、美海は少し罰が悪そうに眉を
寄せた。





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