トワイライト
「ああ、おばあちゃまとはまだ一緒にしたい事が山ほどあったのに。もっともっと沢山の思い出を作っりたかったのに……」
  と有は依然として昏睡状態のままの如月にそう静かに語りかけた。




  すると今度は
「ゆ・有さん、げ・元気な赤ちゃんを、う・産んで。ね……」
  と絞り出すような声で如月が言葉を紡いだ。




「は・はい。おばあちゃま解ったわ。私産むわ。元気で可愛い赤ちゃんを。ちなみにおばあちゃまにも生まれた可愛い赤ちゃんを見て欲しいの。だ・だからお・おばあちゃまお願いもう一度目を開けてーーー!!!」
  と有は必至になってそう叫んだ。




  だがその有の必至な叫びは如月に届いたのか、届かないのか解らないまま如月の胸に繋がれた心電図は、次第に緩やかな下降線のカーブを描き始めた。
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