【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
窓際の席に座った瑞希は、初めての飛行機に、緊張する~とドキドキしている様子で、雲の上の空の青さに感動したり、ちょっぴり揺れるのが怖いと、スリルも楽しんでいる。


「瑞希、トイレ行ってこないと…先生との約束の時間だよ」


「本当だ~大丈夫、したいって感じがあるから…むくみもないし~行ってくるね」


瑞希がトイレに立つと、急に父親への感情が大きくなった。


自分のことを、とても可愛がってくれた父…結婚が決まった時には、一番に喜んでくれて、離婚の時には、一番に理解してくれた。


そのせいで、母親に責められることもあっただろう…


でも優しく見守ってくれた、優しい父親が何故こんな状況に?


元気な父親の姿しか想像できない祐輝には、会うまでは、まだ信じられないことだったのだ。
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