【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
「お父さん…」


瑞希が声をかけると、祐輝が瑞希を父親の傍に引き寄せた。


「父さん、俺の嫁さんになる瑞希だよ」


父親は晴香の母が気になったのか、視線を晴香の母へ移した。


「お父さん、私は全て知ってますから心配しないで…祐輝さんの幸せ私も願ってますから…」


視線を瑞希に戻すと、ぎこちないが父親は微笑み、目を2度ほど閉じて開いて、挨拶するように笑う…


「祐輝さんの…お父さんの娘になっていいですか?」


父親は出ない声で


「あ…り…が…とう…」


と答えた。


瑞希も泣いていた。


父親の瞳からも涙がこぼれた。


病室の椅子に腰をかけて、昨日の夜の様子を晴香の母に聞いていると、パタバタと廊下を歩く音が聞こえて、母親が入ってきた。
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