散華の麗人
翌日、旧酒田領土に着いた。
今は酒田町と呼ばれているらしい。
「柚木直睦の屋敷はこの辺りやな。」
雅之は一正のように言う。
「はい。」
風麗も一正と接するように頷いた。
背後から気配がしたので、二人は振り向いた。
「これはこれは、現国王陛下。何の御用で?」
嘲笑混じりの声がした。
「あぁ。あんたに、話があってな。柚木、直睦。」
「話、ですか。」
男は笑って考えた。
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