Ending Note〜the answer〜


その日以来、三枝は僕にまとわりつくことがなくなってしまった。


たまに食事休憩が一緒になる時、三枝はいつも僕の“彼女の座”を狙うかのようにあの手この手でアプローチしていたのに。



「昨日の21時からのドラマ観ましたー? 長谷川紀子が主演の刑事ドラマ!」


「……いや」


「観てないんですか? 犯人がすっごい意外な人で……」



ドラマの話とか、勤務中の些細な出来事とか、本当にもう“どうでもいい話”。



「俺のこと諦めたのか?」



ついつい、そんなことを訊きそうになるけれど。



「はい。きっぱり諦めました!」



超笑顔でそんな言葉が返ってきそうな気がして、いつも無理やり呑み込む。



「あぁ、そうそう。こないだ、うちの妹が……」


「悪い。俺、先行くから」


「あ、はい……」



この空気が、ひどく息苦しい――……



< 51 / 109 >

この作品をシェア

pagetop