恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
◇
父親に電話した。
病院での再会から、母の病状を尋ねるのも兼ねて何度か連絡はとるようになっていた。
母は、最初は父が帰ってくるのを拒んでいたようだが。
私には、ずっとお父さんに会いたいとぼやいていたのだから、それが強がりなのはわかりきっている。
今は少しずつ、以前の仲の良い夫婦に戻ってくれたら、それが母にとっては一番の薬だ。
「もしもし、お父さん?お母さん機嫌よくしてる?」
『ああ、入院中は酒の飲みようもないしな。仕事帰りだから夜しか寄れないが、毎日顔を見るようにしてる』
「お父さんも仕事あるし、大変なのにごめんね。お父さん、家に戻ってきてるんでしょう?」
まず最初にご機嫌をとっておくのはセオリーだろう。
『あぁ、まだ一人で住んでた家もそのままなんだが、年内には解約しようと思ってるが』
「じゃあ、12月中に里帰りするわ。」
で、爆弾投下。
「産休に入るから、里帰り出産するわ。その後は、復帰先によってはまた住むとこ変わるかもしれないけど」
投下完了。
携帯の向こうは、数秒の沈黙ののち。
『は?!なんだ、どっ……げほっ』
むせている。
「結婚はしないけど、子供産むことになったの。ごめんねお父さん、少し迷惑かけるけど」
勢いをつけて一息に言い切った。
父親に電話した。
病院での再会から、母の病状を尋ねるのも兼ねて何度か連絡はとるようになっていた。
母は、最初は父が帰ってくるのを拒んでいたようだが。
私には、ずっとお父さんに会いたいとぼやいていたのだから、それが強がりなのはわかりきっている。
今は少しずつ、以前の仲の良い夫婦に戻ってくれたら、それが母にとっては一番の薬だ。
「もしもし、お父さん?お母さん機嫌よくしてる?」
『ああ、入院中は酒の飲みようもないしな。仕事帰りだから夜しか寄れないが、毎日顔を見るようにしてる』
「お父さんも仕事あるし、大変なのにごめんね。お父さん、家に戻ってきてるんでしょう?」
まず最初にご機嫌をとっておくのはセオリーだろう。
『あぁ、まだ一人で住んでた家もそのままなんだが、年内には解約しようと思ってるが』
「じゃあ、12月中に里帰りするわ。」
で、爆弾投下。
「産休に入るから、里帰り出産するわ。その後は、復帰先によってはまた住むとこ変わるかもしれないけど」
投下完了。
携帯の向こうは、数秒の沈黙ののち。
『は?!なんだ、どっ……げほっ』
むせている。
「結婚はしないけど、子供産むことになったの。ごめんねお父さん、少し迷惑かけるけど」
勢いをつけて一息に言い切った。