恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
「会って話して、傍に居たい。だから、居場所教えて。…ください」
本人に言う前に、まずここで予行演習かよ、って自分で突っ込みたくなったが。
この壁を突破しねぇことには、話にならん。
「会いたい。そんだけ?」
追及する言葉は容赦なく、彼女はどうしても、俺に言わせたいらしい。
「好きだから会いたい。だから居場所教えてくださいちくしょう」
顔を伏せたまま、最後の方は半ば自棄糞で声を荒げた。
「ぶふ」
目の前の立ちはだかる壁から、吹き出すような声が聞こえ、しまった、と我に返る。
同時に今まで耳に入って来なかった左右から、おぉ、とかヤジまがいの感嘆の声。
「瑛人君、ここ、どこか忘れてた?」
そうだよ。
すっかり忘れてたよ。
今、思い出した。
途端に、顔面の熱が急上昇するのを感じた。
周辺、椅子一つ分くらいは空いていたが、間違いなく何人かの耳には届いたはずだ。
とてもじゃないが堂々と顔は上げれず、目だけを腕の間から覗かせて彼女を睨むと。
「や、まさか。最後そんな大きい声で言うと思わなかったのよ」
その割にはにやにやと唇を緩ませていて、顔赤いよ、と付け足された。
少し離れた場所に、どこかで見たことあるおっさんがいて、楽しそうに此方を見ている。
ここの休憩室はほとんどが、地下フロアの従業員だ。
最悪だ。
本人に言う前に、まずここで予行演習かよ、って自分で突っ込みたくなったが。
この壁を突破しねぇことには、話にならん。
「会いたい。そんだけ?」
追及する言葉は容赦なく、彼女はどうしても、俺に言わせたいらしい。
「好きだから会いたい。だから居場所教えてくださいちくしょう」
顔を伏せたまま、最後の方は半ば自棄糞で声を荒げた。
「ぶふ」
目の前の立ちはだかる壁から、吹き出すような声が聞こえ、しまった、と我に返る。
同時に今まで耳に入って来なかった左右から、おぉ、とかヤジまがいの感嘆の声。
「瑛人君、ここ、どこか忘れてた?」
そうだよ。
すっかり忘れてたよ。
今、思い出した。
途端に、顔面の熱が急上昇するのを感じた。
周辺、椅子一つ分くらいは空いていたが、間違いなく何人かの耳には届いたはずだ。
とてもじゃないが堂々と顔は上げれず、目だけを腕の間から覗かせて彼女を睨むと。
「や、まさか。最後そんな大きい声で言うと思わなかったのよ」
その割にはにやにやと唇を緩ませていて、顔赤いよ、と付け足された。
少し離れた場所に、どこかで見たことあるおっさんがいて、楽しそうに此方を見ている。
ここの休憩室はほとんどが、地下フロアの従業員だ。
最悪だ。