カタオモイからはじまる恋
「人がどれほど心配して言ってるかわからないのか?本当のバカなのか?」
「わからない。私にはわからないよ!あんなに素敵な人なのになんで近づいちゃだめか全くわからない。」
彼の目を真っ直ぐみて言う。
「本当とことんバカだな」
そう言う悠稀を睨んでいると
「メ〜イちゃん♪」
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後ろから抱きしめられる。
え、待って。理解できてないんですけど。
何が起きたんですか?今
「ごめん。悠稀くんだっけ?2人にしてくれないかな?」
え、私とあなた?え、誰?え?いるはずのない人の声。
怖くて振り向かない。そしてただただ突っ立ってる私。
「は?」
怒ってます。なぜか彼怒ってます。
そしてすごく睨んでます。
「何?メイちゃんをこのまま普通に教室に戻す気? バカなのはどっちだよ」
ドスグロイコエが後ろの人から発せられる
「メイになんかしたらただじゃおかないから」
ドスグロイコエに答える悠稀もなかなか負けていなくて、そして私に向けた悠稀の瞳はどこか寂しそうで辛かった。
「あの、私は大丈夫です。大丈夫ですから教室戻りますね」
そして私にくっついてた彼から離れる。
「メイは彼と今一緒にいた方がいい。身のためだ。」
「悠稀くんそこまでバカじゃないね!メイちゃんはここにいなさい。あのコワイ女達にいじめられたくないならね?」
後ろを振り向くとやっぱりいるはずのない、あおいくんだった。
「なんで?」
そして悠稀の方を向くと彼はもういなかった。
