カタオモイからはじまる恋
「昨日はどこにいた」
目的地(屋上)についたみたいで、、手首を掴まれたまま低い声で聞いてきた悠稀。
「昨日は…友達とお茶してたけど?」
嘘のような、本当のような本当。
菜々さんと友達ではないかもしれないけど、お茶してたのは嘘ではない。
「あれほどあの女に近づくなって言ったのになんで人の言う事をきけねんだよ。」
「いや。私は」
「すぐ電話にでろって言っただろ?」
「はい」
え、待てよ
「電話したの?」
私に電話したの? いつ?
「もしかしてメールもみてねーのかよ」
呆れられてます。わたし
「見てない。それより手首」
「ああ」
わたしの手首はやっと解放されました。
「ごめん。ここ最近頭が回らなくて携帯見れなかった」
「もういい。とにかくもうあの女に近づくな。それだけだ。」
彼の目は真剣で、なぜそんなに素敵な彼女に近づくなって言われるのかが私にはわからない。
「それはできない。」
菜々さんにはまた会いたいとそう思った。