君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
優と櫻田を二人っきりにさせることに、少し後ろ髪を引かれる思いがしたが、この場で電話に出るわけにはいかず、席をたった。


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「はい、では失礼します」


電話を切ると同時に漏れる大きな溜め息。

ふと腕時計を見ると、あれから30分以上が過ぎていた。


「やべ。けっこうな時間過ぎたんだな」


櫻田は大丈夫だろうか?
初対面の優と二人っきりで。

足早に部屋へと戻る。

部屋に近付くにつれて、聞こえてくる優の声。


『菜々子ちゃん!、菜々子ちゃん!しっかりして!』


なんだ?


さらに足を早め、慌てて部屋へと飛び込む。


「おい!どうかしたのか?」


「あっ、圭吾!どうしよう!菜々子ちゃんがっ...」


「...優、お前そこまでして...」


目に飛び込んできたのは、顔を赤くして倒れている櫻田。


「ちょっとちょっと!変な想像しないでよね!っていうか、いくら菜々子ちゃんが可愛いからって、汚い手は使わないわよ」


倒れている櫻田に近づくと、櫻田から酒の臭いがした。


「おい、優まさか櫻田に強い酒を飲ませたのか?」


「飲ませてないわよ!...あれ?でもちょっと待って」


優はテーブルに並べられていた、自分が注文した飲み比べ用の度数の高い酒を手にした。


「やだ。さっき菜々子ちゃんが一気飲みしたのって、この二杯のお酒!?...そりゃ酔い潰れるわけだ」


「おい!それを二杯も一気飲みしたっていうのか!?」


「...多分」


さっき以上に大きな溜め息が漏れる。


「普通気づくだろ?優の酒を飲んでいたら」


「いや~、つい話に夢中になっちゃって...。全然気づかなかった」


笑いながら言うことか。


「...どうするんだよ、櫻田」


櫻田の近くに腰を下ろし、軽く櫻田を揺すってはみるが、全く目を覚ます様子は見られず。
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