君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
そう言いながらとっさに東野さんの腕を掴もうとしたが、それは見事にスルーされてしまった。


そしてまた浴びせられる東野さんの、怪訝そうな表情。


「なんだ?あれだけの説明では理解出来なかったか?」


「いっ、いいえ!理解出来ないほどバカではありません」


「ならなんだ。忙しいんだ。早く言え」


「あの、急にそんなパーティーだなんて言われても困ります。衣装だってセットだって予約してないし…」

だらしない格好では行けないでしょ?


「…秘書なら当然なんじゃないのか?それに俺がパーティーに出席するって、ちゃんと把握してなかったのか?」


「そっ、それは―…」


把握はしていた。


だけどまさか同伴するなんて思っていなかったから…

「これは仕事だ。自分の仕事を責任持ってやれ。そんなことも出来ない人間はうち(営業部)にはいらない」


「…は、い…。分かりました」


『いらない』って言葉が何度も何度も頭の中で、消えてはリピートされる。


「六時に地下駐車場で。時間厳守だ」


再度念を押し、東野さんはデスクへと戻って行った。


そのまま私も給湯室へと向かう。
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