2LDKの元!?カレ
パタンとドアが閉まると、西野くんは緊張から解き放たれたかの様に、フウと大きく息を吐き出した。
その顔から察するに、今の話の内容はあまり良いものではなかったのかもしれない。
「……ねえ西野くん、鏑木シェフなんだって?」
恐る恐る尋ねた。
「ああ、はい。うるさい女だな、って」
「うるさい女!?」
聞き返す私に、西野くんは苦笑いしながら頷く。
「だってほら、鏑木シェフは取材の申し込みを断ったのに、チーフが迫ったりしたから。普通客こんなことに言わないだろし、相当イラついたのかもしれませんね」
「そんな……じゃあ取材は受けてもらえないってこと?」
私はガックリと肩を落とす。
二度とないチャンスを、自らダメにした……そう考えたら、悔しさと共に、自分への怒りが込み上げてきて。
ギリッと下唇を噛み締めると、西野くんに頭を下げた。