幽霊女に恋をした。
「なんだよ」
と、周りのやつらに聞こえないように
小声できく。
「い…いえ、特に意味があった訳じゃなくて…」
…せめて、もうちょっとわかりにくい
言い訳しろよな…。
柊羽は、なにも言わずに訝しげに
晴のことを見つめていた。
まぁ、こんなにごまかすのが下手だと
柊羽も気になるだろ。
そうは思ったけど…
昨日から、なんか柊羽が変だ。
柊羽は授業中はいつも、下を向いて
いるのに、今日はずっと黒板…
いや…
気のせいかもしれないが、晴のことを
見ている気がする。