Wonderful DaysⅠ


───何、このボリューム……


季節のサラダから始まったコースは、野菜焼き、黒毛和牛のサーロインステーキと続いていき、お好み焼き、焼きそば、デザート。


魁さんは、その他に単品でいくつか注文していて、怒涛のように押し寄せてくる料理に……


「ごめんなさい、魁さん。私、もうギブアップです……」


私は、白旗を揚げていた。


「もう、いいのか?」


そう言いながら、テーブルに設置された鉄板の上にこれでもかと並んだお好み焼きを、片っ端から食べている魁さん。


───あの細い体の何処に入っていくんだろう……


「もう、水も入りません……」


私の言葉に


「そうか……」


今日何度目かわからない笑顔を見せた魁さんは、残りのお好み焼きをあっという間に完食してしまった。


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