Wonderful DaysⅠ
それに気を取られていた俺は、続いた彼の言葉に疑問を返すことを忘れていた。
『負けたのだから、仕方がない』
ブツブツと、自分に言い聞かせるように呟いたマークさんは
『約束通り、マリアに会うことは許してやる』
渋々といった様子で、マリアと会うことを了承する。
───これで誰にも文句を言われずに、マリアと堂々と会うことができる!
そう喜んだのも束の間。
明日にでも会いに行こうと考えていた俺に
『ところで、マリアはお前に気づいたのか?』
「……いいえ」
『まったく?』
「はい」
『そうか』
確認するように聞いてくる彼の声が、段々と高くなっているような気がして。
「……………………」
なんだか嫌な予感がする。