Wonderful DaysⅠ



それに気を取られていた俺は、続いた彼の言葉に疑問を返すことを忘れていた。


『負けたのだから、仕方がない』


ブツブツと、自分に言い聞かせるように呟いたマークさんは


『約束通り、マリアに会うことは許してやる』


渋々といった様子で、マリアと会うことを了承する。


───これで誰にも文句を言われずに、マリアと堂々と会うことができる!


そう喜んだのも束の間。

明日にでも会いに行こうと考えていた俺に


『ところで、マリアはお前に気づいたのか?』


「……いいえ」


『まったく?』


「はい」


『そうか』


確認するように聞いてくる彼の声が、段々と高くなっているような気がして。


「……………………」


なんだか嫌な予感がする。




< 753 / 757 >

この作品をシェア

pagetop