冷たいあなたは救世主


「なぁ、小宵…」


寝る前に康くんが話しかけてきた。


「ん?どうしたの?」


なんだか康くんは不満げだった。


「…なんで俺ばっか働いてんの?」


「えっ…」


なんで、って…


「ご、ごめんね。

私、まだこういう生活慣れてなくて…

慣れたらまた働くからさ、それまで貯金崩してよ…ね?」


私が今までに働いて稼いだお金が入った口座の通帳はもう康くんに渡していた。





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