契約妻ですが、とろとろに愛されてます
琉聖Side
まだ午前中だと言うのに、三人も来た。もう来ないよな……。
柚葉を見ると、横になり目を閉じていた。透き通るような肌に、長い睫毛の影、だんだんと痩せていく身体。食欲がないのは動かないからだと誤魔化す彼女。思ったより長い入院に出会った頃の覇気がなくなっていく気がした。
そんな想いに思わず顔を歪めると、柚葉の瞼がパッと開いた。
「琉聖さん……?ぼんやり立ってどうしたの?」
「あ?いや、眠れないのか?」
俺の問いかけに柚葉は気まずそうに頷いた。
「お袋が持ってきたケーキ食べるか?何を考えて買ったんだ?二〇個はある」
箱を開けると各種色とりどりのケーキが並んでいた。それを起き上がった柚葉に見せると目をまん丸くしている。
「こんなに……これは看護師さんに渡してもらえますか?腐らせてしまうのは勿体ないから」
「そうだな 後で渡しておくよ」
とりあえず蓋をして、冷蔵庫の中に入れる。
「……昨日の話……」
「ん?帰れって話か?」
「か、帰れって……泊まらないで会社にも行ってくださいって言ったんです それなのに、どうしているんですか?」
「俺は婚約者だろう?」
「婚約者って言っても、契約で……」
「俺がいいと言っているんだ」
俺の言葉に柚葉はハッとなったようだ。
「でも、甘え過ぎのような気がして……」
「それが嫌だったら来ないさ さあ、もう寝るんだ」
顔を近づけると柚葉の唇に軽く触れるだけのキスをして横たわるのに手を貸した。横になると柚葉は目を閉じ、すぐにすーっと寝息が聞こえてきた。
まだ柚葉は疲れやすい。思ったより良くなっていないのかも知れない……。玲子と話をする必要がある。それと菜々美だ。
******
病院の屋上の柵に寄りかかり、夕暮れの空を見ていた。
「琉聖さん」
玲子が両方のポケットに手を入れ白衣の裾を揺らしながらゆっくり歩いてきた。
「貴方がそんな表情をしているところを見るなんて初めてだわ」
まだ午前中だと言うのに、三人も来た。もう来ないよな……。
柚葉を見ると、横になり目を閉じていた。透き通るような肌に、長い睫毛の影、だんだんと痩せていく身体。食欲がないのは動かないからだと誤魔化す彼女。思ったより長い入院に出会った頃の覇気がなくなっていく気がした。
そんな想いに思わず顔を歪めると、柚葉の瞼がパッと開いた。
「琉聖さん……?ぼんやり立ってどうしたの?」
「あ?いや、眠れないのか?」
俺の問いかけに柚葉は気まずそうに頷いた。
「お袋が持ってきたケーキ食べるか?何を考えて買ったんだ?二〇個はある」
箱を開けると各種色とりどりのケーキが並んでいた。それを起き上がった柚葉に見せると目をまん丸くしている。
「こんなに……これは看護師さんに渡してもらえますか?腐らせてしまうのは勿体ないから」
「そうだな 後で渡しておくよ」
とりあえず蓋をして、冷蔵庫の中に入れる。
「……昨日の話……」
「ん?帰れって話か?」
「か、帰れって……泊まらないで会社にも行ってくださいって言ったんです それなのに、どうしているんですか?」
「俺は婚約者だろう?」
「婚約者って言っても、契約で……」
「俺がいいと言っているんだ」
俺の言葉に柚葉はハッとなったようだ。
「でも、甘え過ぎのような気がして……」
「それが嫌だったら来ないさ さあ、もう寝るんだ」
顔を近づけると柚葉の唇に軽く触れるだけのキスをして横たわるのに手を貸した。横になると柚葉は目を閉じ、すぐにすーっと寝息が聞こえてきた。
まだ柚葉は疲れやすい。思ったより良くなっていないのかも知れない……。玲子と話をする必要がある。それと菜々美だ。
******
病院の屋上の柵に寄りかかり、夕暮れの空を見ていた。
「琉聖さん」
玲子が両方のポケットに手を入れ白衣の裾を揺らしながらゆっくり歩いてきた。
「貴方がそんな表情をしているところを見るなんて初めてだわ」