契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「今日は何をしたい?」


朝食を食べていると琉聖さんに聞かれる。今日は日曜日で琉聖さんはお休み。


入院していた頃はあちこちに行きたいと考えていたのに、今は思いつかない。


「と言ってもまだまだ無理はしない方がいいが」


そこへ琉聖さんの携帯電話が鳴った。着信の文字を見て琉聖さんが舌打ちしている。


出たくない人から着信?


黙って見ていると、琉聖さんは深いため息を吐いて電話に出た。


「はい?ええ……」


答える間もなく次から次へとまくし立てられているのか、琉聖さんの言葉が少ない。


「あぁ 退院した……わかった 昼ごろ行くよ」


そう言うと電話を切った。


「ゆず、悪いが実家に行かなければならなくなった 親父にゆずを紹介したいんだ」


「お父様に?」


私は目を丸くして驚いた。


「あぁ 忙しい人だから家にいるのが珍しい お袋も君に会いたいって」


貴子さんと会うのは嬉しいけど、琉聖さんのお父様と会うなんて……緊張しちゃう……でも、結婚するんだから会わないと。


「……緊張しちゃうけど会います」


「親父も俺たちの結婚には賛成している 全く問題ないと思うが、俺が付いているから心配しないで会って欲しい」


力強い琉聖さんの言葉に私ははにかみがちに頷いた。

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