契約妻ですが、とろとろに愛されてます
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気が付くと私は琉聖さんのベッドに寝かされていた。


「!」


飛び起きると額から濡れタオルが掛け布団に落ちる。


「柚葉?」


窓の方から琉聖さんの声がした。窓辺に置かれたソファに座って仕事をしていたみたい。


書類の入ったファイルを置いて私の所へ来ると、突然顔を近づけ私の額に自分の額を重ねた。


その行為に驚いていると「まだ熱いな」と言って、掛布団の上に落ちた濡れタオルを拾った。


そして洗面所に行き、すぐに戻ってくる。


「何しているんだ?熱があるんだ、まだ寝ていろよ」


「私……」


そうだ……横瀬課長に襲われて……家のカギがなくて……。


横瀬課長の気持ち悪いキスをを思い出して背筋に寒気が走った。


私の考えていることがわかったのか、琉聖さんはベッドに腰を下ろして肩に腕を回し抱きしめてくれる。


「気分は?」


少し頭がクラクラするけれど、吐き気は治まっている。


「大丈夫です……あの……お姉ちゃんに――」


「お姉さんには連絡したから安心しろ」


「はい あの……ありがとうございます」


「そうだ、腹が減っているだろう?横になって待っていろ」


琉聖さんは肩に置いていた手を離し立ち上がると、私を横にさせて額に先ほどの濡れタオルを置く。

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