**吸血鬼と暴走族**[完]


達弥さんは父さんが帰るまで達弥さんて父さんの昔話をしてくれる


俺は勇気を出して達弥さんに聞いてみる


『俺の母親はどんな人だったのか。』


達弥さんは一瞬、涙を耐えるような表情(かお)をすると、すぐに眩しい笑顔になり言ってくれた


「お前の母さんはな、すげぇ可愛くて綺麗な人だったなぁ。


身長がちっせぇくせに、色々重いもんや苦しいもんを身体いっぱいに抱え込んで……。


でも、真っ直ぐ我が道を行ったり、皆の心配ばっかりしたりと大変な奴だったよ!!


皆の為なら自分を犠牲にする馬鹿な奴だったけどな!!(笑)


しかも!!お前の父さんがお前の母さんにすっげぇベタぼれで大変だったんだぜ!!


2人は全く違ったけど、見てて恥ずかしい位溺愛してて……。


お前の父さんや俺を変えてくれたのがお前の母さんなんだ。


俺はお前の母さんに感謝しても仕切れねぇよ。


お前が、何時も幸せになることを誰よりも、何よりも望んでた。


お前の母さんが彼奴で本当に良かったな!!」


初めて自分の母親の事を聞いた時は、心臓の鼓動が早すぎて止まるんじゃないかと思った


その後も色々聞いた


ほんとは泣き虫なくせに無駄に意地っ張りな事


笑顔になる度に金龍や組の皆が鼻血を出したり赤面になったこと


そして










産まれたときに両親を無くし、幼い頃に大切な人を無くした事


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