東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
* * *


帝都復興祭当日。


今日から1週間、街を上げて復興祭が開催される。


巡行を拝見しようと沿道を埋め尽くす人の山。


あくまで、警察の補佐として俺たち陸軍の軍人たちが警備を当たった。



「!?」


俺も人の波を整備しながら、建物と建物の間の狭い路地に目を凝らす。



銀色の髪に紫色の瞳の燕尾服姿の男性が路地から顔を覗かせた。



「おいっ!?貴様」



男性は俺の大声に驚き、踵を返して路地の奥へと逃走していく。




「何故!?逃げる!!待てっ!!!」



俺はホルスターからピストルを抜いて、銀髪の男性を追い駆ける。






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