東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
俺はヤツを信じて、そのまま帝様の元へと急ぐ。



俺を銃撃したのもヴァンパイアの仕業。



ヴァンパイアは隠し牙で血を吸った者は自分と同じヴァンパイア化させるの力を持つ。



既に側近たちは白目を剥き、互いの仲間の血を啜り合って、血まみれになっていた。



綺麗な装飾の壁にはべっとりと血糊が広がり、鉄錆に似た嫌な匂いを漂わせる。





俺は帝様に乗りかかったヴァンパイアに封印刀『村柾』で斬りかかる。



「貴様は?あの時の…」



成宮の言う通り俺を銃撃した銀髪の男性だ。



吸血衝動の証・瞳は紅に染まっていた。






< 136 / 300 >

この作品をシェア

pagetop