東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「…これで貴方も御堂家の嫁としての役割が果たせるわね」



「はい…」



「…征史さんや旦那様に報告しないと…」



「…はい」



私は定子さんの言葉におとなしく従い、相槌を打った。

最初は嫌味な言い方をされていびられ、私も言い返していたけど。


同じ屋敷内に住んでいる以上は互いに歩み寄りも必要だと考えた。



征史さんと心を通じ合わせたおかげで、心にゆとりが生まれた。












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