東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
去年の暮れにゴールインした新婚の結城さんも愛するダーリンの元に帰宅。



私は海里に似た彼と二人っきり。



シャワーを浴びてバスローブ姿で彼の元に戻った。



「…!!?」



彼は瞳を開けて身体を起こして辺りを見回していた。



「…大丈夫…ですか?」



「…椿?」



「椿?椿って…誰ですか?」



「誰って…?お前は夫である俺の顔を忘れたのか!?」


「夫?私は独身で…名前は千愛…栗原千愛です」



「栗原…千愛?」
< 168 / 300 >

この作品をシェア

pagetop