東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「御堂征史さんですか…」


「そうだ」



椿に瓜二つだが、目の前に座る彼女は千愛と言う名の違う女性。



彼女は俺に朝食を御馳走してくれた。



「…すまぬ」



「…ところで御堂さんは何年生まれですか?」



「…俺は1903年12月24日生まれの27歳だ」



「…クリスマスイブですか…」



「…クリスマスイブ?」


「クリスマス前日の日の事です」



「…そうか…」





< 170 / 300 >

この作品をシェア

pagetop