東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「チラチラと他の女を見るなんて…椿さんが知ったらどう思うかしら?」



「俺は別に見てなど…おらぬ。この時代の女の服装は破廉恥極まりない…千愛さんだってそんな短いスカートの丈では…中のズロースが見えるぞ」



「ズロースって何??」



「洋風の腰巻きだ…」



「腰巻き?あ…下着の事ね…今はパンティって言うんだよ」



「パン…ティ?」


「あまり大声で言わないで…恥かしいわよ…」



「・・・すまぬ」



俺の口許から溜息が漏れる。



「…94年の時代差は凄いわね…」


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