東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
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「樋川…今度こそ…戻るのか?」


「そうだな…俺がこの時代に留まる意味は無くなった…でも、俺は自分の進むべき道を見つけた。栗原の言葉通り…俺は総理となる…総理となって…銀龍帝様と共に…この国を護る…」



「…そうか…」



「御堂お前の力を軍事利用する者は多分居ないだろう…」



「…歴史に逆らうかもしれないが…戦争はなるべき回避出来るように努める」


「…御堂…元気だな」



樋川は全ての荷物を鞄に詰め込み…長年暮らした客室を出る。


そして、玄関先で待つ椎名の元に行った。



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