SS男子の落とし方
「じゃあ、芽依は俺の何?」

首を傾げて尋ねてくる。

...わざとなんじゃないかって、たまに思うんだよね。


「偽恋人でしょ?」


「芽依はそう思ってんだ。
俺は違うよ?」

ドキンと心臓が大きく跳ねた。

咲也君は気付いてるの?


「来て。」

手をヒラヒラさせて私を呼ぶ。


私が咲也君に近づくと、咲也君は私の頬っぺたに触れて耳元に口を寄せた。


「俺にとって芽依は...」


そこまで言って間が空いた。
< 155 / 379 >

この作品をシェア

pagetop