SS男子の落とし方
重い足取りで朝の教室に向かう。


ふーっと深呼吸してから教室をのぞくと、朝の爽やかな教室内に、私より先に一人の生徒がいた。


「遅い。」


「ごめんなさい。」


心の中で「まだ10分も前じゃん!挨拶が先でしょ?!」と言い返した。



「あのさぁ、菅原さん。
昨日、俺らを覗いてたの内緒にしてあげるよ。」


「うん?
ありがとうございます。」


何かが引っかかったが、取り敢えずお礼をいう。


「で、その代わり...
お願いがあるんだけど。
聞いてくれるよね?」
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