SS男子の落とし方
「芽依。」

もう一度私の名前を呼んだ咲也君は、不安な顔をしていた。

今までで1番不安そうな顔で心配してて、それが何だか嬉しかった。


「ふふっ。」

自信の無いSS王子が可笑しくて思わず笑ってしまう。


「気にしてないよ。
それに咲也君のこと信用してる。」


何と無く、マリアちゃんと何かあったのは気づいている。

だけど、戻って来てくれたんだから大丈夫。


「それ以上笑うとキスするよ?」

眉間に皺を寄せた咲也君。


「だって咲也君、可愛いんだもん。」


「煩せぇ口だな。」

腕を引っ張られると、視界が咲也君でいっぱいになった。
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