SS男子の落とし方
「私...死んじゃうかも...」

マリアちゃんは涙目で咲也君に悲しみを訴えた。


「うん...」

目を背けるように咲也君が俯く。


「『うん』だけじゃ分からないよ!
ねぇ咲也...私じゃ駄目なの?
私のこと嫌い?」

何も出来ないまま、咲也君は小さな声で私に「悪りぃ」とだけ言った。


そうだ。

私にしか出来ないこともある。

咲也君のために出来ること。


よし!

「大丈夫。
咲也君にとってマリアちゃんが1番大切なことくら....」


笑顔で咲也君の方を向くと、いきなり抱きしめられた。


「ちょっ...咲也君!?」


「咲也!?」


驚く私達に咲也君はふふっと笑う。

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