SS男子の落とし方

未遂でした。

「はぁぁぁぁ。」

バレンタイン当日。
とりあえず完成した。
すっごく無難だけどトリュフにした。
ビターチョコで作ったから、大丈夫だと思うんだけど...


で、只今、咲也宅の前でかれこれ十分。

このインターホンが押せない!

無駄に緊張してるんですけど、私。


「いっそ、帰ろっかな。」


「は?」

私の独り言に誰かが反応した。


「さささ咲也君!?」

廊下に面してる部屋の窓から咲也君が顔を覗かせた。


「一体いつから!?」


「ん?ずっと?」


「早く声掛けてよ!」


「それならお前も早く入れよ。」


開いてるから、と家に入るよう促された。
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